図解入門ビジネス 決算書 読解力の基本が身につく88の極意 新会計基準対応版 藤井智比佐

図解入門ビジネス決算書読解力の基本が身につく88の極意 (How‐nual Business Guide Book)

図解入門ビジネス決算書読解力の基本が身につく88の極意 (How‐nual Business Guide Book)

今回は、『決算書 読解力の基本が身につく88の極意』を読みました。

入社時に必要な、簿記と財務諸表の基本をもう一度復習する目的で読みました。
この本では、財務諸表の目的と構成、それぞれの関係性についてまとめられていました。また、財務会計の話だけでなく、管理会計キャッシュフロー会計、新会計基準の話についても触れられています。

個人的には、キャッシュフロー会計についての知識が疎かった為、概要をつかむにはうってつけの教材でした。また、管理会計で用いられる指標の判断基準を、簡潔にまとめていたので、手っ取り早く財務諸表を読むための知識をつけることが出来ました。また、実際にセブンイレブン花王トヨタ東芝などの決算書を用いて分析を行っている点も、理解を深める上で役に立ちました。この一冊で、一通りの財務3表の概要を知ることができたことは良かったと思います。

ただし、新会計基準対応版とされているにもかかわらず、連結決算の説明以外は、新会計基準の記述があまりにも少なかったです。また、今までの会計基準とどう変わるのか、具体例の比較を持っての説明があまり述べられていませんでした。ですから、会計基準の変化によって、企業の動きがどう変化するかを考えるまでの知識はつきませんでした。新会計基準の概要をきちんと掴みたければ、他の参考書や雑誌の方が良いかもしれません。よくも悪くも「対応版」だと言えるでしょう。

基礎的な部分をかなり詳しく書いているため、基本をおさらいするにはうってつけの一冊でしょう。日商簿記2級程度の知識があれば、半分は役に立つ情報なので熟読して、もう半分は既知の情報のおさらいをするような感覚で流して読むといいと思います。

3月25日 雑感

ここ2,3日ほど、東北地方太平洋沖地震の被災地域のボランティアを検索していました。

学生という身で、物資の支援が出来るほどの財力は持ち合わせていないため、
自分の身を貸し出したいと思っていました。

以前、台風の被災地でボランティア活動をさせて頂いたことがあり、
被災地復興の大変さは、実際に被災した人に比べると本当にわずかばかりですが、
実感しています。

少しでもボランティアとして被災した人たちに貢献したいと思って探したのですが、
現状、県外の人はボランティアが出来ないということでした。
物資の不足などから、ある程度事態が収束するまでは、見送るとのことでした。
実際に、貢献したいと思ってもなかなか難しいものであると痛感しました。

ただし、このまま何も行動に移さないことが、最も無慈悲な行動であると思っているため、
ボランティア団体に聞いてみようと思います。また、ほんの少しでもいいから、物資の支援が出来るように工面して、今週にも送るようにしてみます。

また、今回のことを通じて、財力、体力・能力、資格、情報力のどれか一つでもきちんと持っておかないと、誰の助けにもなれないことを痛感しました。
いざという時にすぐに動ける自分作りを、今すぐにでも始めていこうと思います。

3月23日 目の前の一人を大切に出来る人間になる

まずはじめに、東北地方太平洋沖地震の被災者の皆様に、心から哀悼の意を申し上げます。
一刻も早い被災者の皆様のご快復、ならびに復興を、お祈り申し上げます。


さて、3月21日をもちまして、私は大学院を卒業することになりました。本年4月からは、いよいよ社会でコンサルタントとしての第一歩を踏み出すことになります。

この一週間、入学時から今までのことを振り返っていました。この5年間で、将来の夢など様々な心境の変化もあり、また、大事な決断も多くして参りました。

ですが、この5年間、一貫して持っていた思いは、「目の前の一人を大切に出来る人間になること」でした。私の尊敬する師匠、そして父は、これを体現している人であり、自身のロールモデルであります。だからこそ、自立に向けての一つの過程であるこの時期に、そういった人間になることを目標に、日々生活してきました。濁世と言われるこの時代ではありますが、だからこそ、人を大切に、そして手を差し伸べられる人間が必要とされているはずです。

今、振り返ると、一人ひとりと向き合って、真剣に、そして誠実に接することが出来なかった時もありました。ですが、日々苦悩しながらも、そういう自分になろうと努めてきた生活があったからこそ、私を大切にしてくれる人が多く出来たことも事実です。これからも、この思いは大切に持ち続けて生きたいです。

以前、先輩の社員の方から、このような言葉を頂きました。「真のコンサルタントは、目の前のお客様のことを真剣に考えぬけられる人のことだ」と。これから、いよいよコンサルタントとして働き始めるわけですが、絶対にそのことを忘れず、いつまでも謙虚に、一人の人を大切にすることの出来る人間であるよう、精進して参ります。

2月24日 雑感

1.今週から大学で所属する学生団体のプロジェクトが始まり、毎日夜まで業務に取り組んでいます。今週からいよいよ卒業に向けての最後の追い込みが始まったため、プロジェクト以外の活動も多く、スケジュール管理をかなり綿密に行わなければいけないと思いました。
特に、それぞれのタスクの時間配分、また、自分への投資時間の確保などに気をつけて行ないたいと思います。


2.今週は体調が悪く、この状態でプロジェクトをこなすのはきつい状況です。低血圧と低体温が顕著に現れています。
考えられる要因として、朝型の生活に突然切り替わったことから生じる睡眠不足と、日々の食事を規則正しく取れていないことから生じる内臓への負荷があります。
これから卒業まで最高の結果を出すには万全の体調で臨む必要があるので、普段より確保の睡眠時間の確保(6〜8時間)と、適切な食生活をする(朝食をとる、時間を決めて食事を摂る、夜食をしない)ことを心がけるようにしていきたいと思います。


3.今友人と入社に向けて自主勉強会を行っています。G.S.マダラの書籍を用いて、統計解析では基本中の基本である、回帰分析の勉強をしています。
この勉強会を通じて、統計分析に関して理解は出来ても人に教えるレベルまで到達していないことが分かりました。
ゴールを即興で活用できるレベルとしているので、きちんと予習・復習の際に理論の証明を行い、ロジックとして理解するように勤めていきたいと思います。


4.最近は、腹立たしいことに対して特に敏感になってしまっているきらいがあります。元来、白黒付けないと嫌いな性格で、かつ悪いと思ったことに対しては徹底的に批判する傾向があるため、納得いかないことはきつく指摘してしまいます。普段は、それを理性で押さえるように気をつけていますが、最近この性格が前面に出てしまっています。
基本的にTalk Straightで話すことが大事だとは思っていますが、必ずしも感情的になることとそれはイコールではないと思います。ですが、感情を前面に出すことをついついやってしまっており、反省しています。
これからは、自分の感情をうまくコントロールして、相手をエンパワーメントできるようになる努力をしようと思いました。

考える技術・書く技術 ―問題解決力を伸ばすピラミッド原則 バーバラ・ミント [006]

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則


今回は『考える技術・書く技術』を紹介します。

この本の著者、バーバラ・ミント氏は、コンサルティング会社のマッキンゼーで、ヨーロッパのレポート作成指導責任者を勤めた方です。その後は独立して、世界の主要コンサルティング会社や、一般的に一流と言われる企業でライティングの講師を行っているそうです。

著者の経歴とこの本のタイトルが示す通り、本書は、いかに分かりやすく考え、書くかについて書かれています。著者が終始訴え続けているメッセージを要約すると、「考えること」、「書くこと」の肝要は「分かりやすさ」であり、それは相手の立場、人間の思考プロセスにあわせる必要があるということです。

以前、大学の講座で、ロジカルシンキングの勉強をしていましたが、その時に講師の方から、「ロジカルシンキングは分かりやすく相手に伝える技術だ」と言われたことがあります。なぜ「分かりやすさ」がキーワードになるのか、特に本書を読むとすんなり理解できました。書くことの前提には、相手に理解してもらうことが必要あり、そのためには、自身の考えを明確にまとめておく必要があるということだと解釈しました。


さて、本書では、分かりやすい論理構造の構成方法と、その表現の仕方が参考になりました。それは、

1.導入部分はストーリー形式で表現する必要があること。それは、a.状況、b.複雑化、c.疑問、そしてd.回答(メッセージ)の組み合わせであること。

2.ロジックは一つの「メッセージ」を頂点としたピラミッド構造で表現することが望ましい。また、基本的にはピラミッドの下部の論理構造は帰納法で表現されるべきであり、演繹法は最下部の要素のみにとどめるべきである。

3.ピラミッド構造の上下関係は、MECE{(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)=漏れなく、ダブりなく}の形で関連付ける方が望ましい。

4.この構造を文章で書く際には、ピラミッドの上部から順に下部の内容を漏れなく要約する、「白紙の主張」(ex.3つの問題…など)は避けるべきだ。

という4点に要約されます。


この他に、第Ⅲ部「問題解決の技術」と第Ⅳ部「表現の技術」で問題解決と表現方法についても書かれていますが、他の書籍の方が詳細に書かれているので、後半の2部は若干物足りなかったです。ですが、第Ⅰ,Ⅱ部「書く技術」「考える技術」は、他の書であまり書かれていないこと、もしくは書かれていても分かりづらい表現であることが多かったため、簡潔に考える方法を理解するのにかなり役立ちました。

この本の内容をきちんと消化して、自身の血肉にできるよう、これから毎日一回は何か論理構造をまとめる練習をしていきたいと思います。

企業参謀 大前研一 [005]

企業参謀 (講談社文庫)

企業参謀 (講談社文庫)


今回は、大前研一氏の「企業参謀」についての考察をまとめたいと思います。

この本では、企業や組織の直面する問題について、正しい認識と解決策を提示する必要性を訴えています。そのアプローチを具体的な事例を用いつつ、丁寧に紹介されていました。

また、大前氏は、この著書の中で一貫して「戦略的思考グループ」が組織の問題解決に必要であることを訴えられています。
問題の正しい認識と、その解決策の実行には中立的立場の組織、グループが必要だという意見には同調します。

本書は25年以上も前に書かれたものですが、
現代においても適用できる部分が多分にあると感じました。
特に、課題解決におけるアプローチ(現状の把握 → KFSの特定 → 解決策提示 → 実行)
がシンプルにまとめられており、日頃の生活や組織での活動に活かしたいです。

また、本著は問題解決のプロセスを「シンプル」に書かれていたことも特徴的でした。
こういった、必要な部分を残しつつ、多面的に捉える思考の訓練をしたいと思いました。

最後に、本書を読んで戦略コンサルタントに対する見方が変わりました。
この本を読むまでは、戦略コンサルタントは「戦略の提示までしか関わらない」という認識でしたが、課題の解決までしつこく訴え続ける姿勢を強調していた大前氏の主張から、
戦略コンサルタントにも「より成果の高い解決策」を目指す姿勢が必要であるという認識になりました。
ただし、現状では解決策にITが絡むことが多く、その実装まで行えることがお客様に求められているため、「絵に描いた餅でしかない」といった不満が挙がるのだと捉えました。
自分自身のキャリアを考える上でも、ITという「技術」をいかにして身に付けておくかが重要な課題だと感じました。

今すぐできる!ファシリテーション 堀公俊 (004)

今すぐできる! ファシリテーション (PHPビジネス新書)

今すぐできる! ファシリテーション (PHPビジネス新書)

今回は、『今すぐできる!ファシリテーション』です。

先日の『人を動かす』と同じように、組織内で進行を行うことが多くなったので、もう一度ファシリテーションスキルに関する棚卸しを行う目的で読みました。

ファシリテーションとは「促進する」という意味で、うまくことが運ぶように支援することです。

議論や会議におけるファシリテーションの主なスキルは次の4点であると書かれています。

1.場をデザインするスキル(目標の共有、雰囲気作り)
2.対人関係のスキル(傾聴、場の空気を読む、質問)
3.構造化のスキル(ロジカルシンキング、図解など)
4.合意形成のスキル(振り返り、コンセンサス形成、アクションプラン決定)

この本では、会議の一連のプロセスを分解して、ファシリテーションの具体的なスキルが説明されています。また、コミュニケーションの手法に関しても、分解して説明してくれています。ですので、自身の得意な分野・不得意な分野がより明確に理解できました。

また、具体的な例が挙げられていましたが、一部、あまりにもとんとん拍子に話が進んでいたので、共感しづらい部分がありました。

個人的には、「論理的なコミュニケーション」ができると「理解」できたことになり、「感情的なコミュニケーション」ができると「共感」できたことになるという件に関しては大変に興味深いものがありました。また、共感を深めるプロセスから、構造化のプロセスに進んでいく必要性にも、はっとさせられました。

また、この本に書かれてあることから、自身はもっと「感情のコミュニケーション」や「場の空気を読む力」を養っていく必要があると思いました。仕事柄、そういったコミュニケーションが特に重要になるので、野生的な嗅覚を身に着けていく方法を考えなければと思います。

何度も読み返す必要はないですが、会議の運営に疑問を持った際には、簡単に読み返そうと思いました。